なぜソトジンジを始めようと思ったか

 
こんにちは。
代表の大川です。
 
今回は、なぜ僕がソトジンジというサービスを作ろうと思ったかについてお話ししてみようと思います。
 
僕は15年近く、教育分野で仕事をしてきました。
教育分野の仕事を長い間してきた中で、一般的な社会人と比較して、若い方達とお話しする機会にだいぶ多く恵まれました。
そんな中で、もちろん人それぞれ様々な不安や過去の経験などがありますが、ダントツに多く耳にするのが
「働きたくない」
というフレーズです。
皆さん一様に働くことへの不安や恐怖を感じています。
まるで働くことが人生の罰ゲームのような捉え方をしています。
 
しかしながら、僕もそれを聞いていてその気持ちが分かりますし、何を隠そう、僕自身も若い頃そう感じていました。
働くこと=嫌なこと
そんな風に捉えていたと思います。
 
そんな中で自分も社会人になり、自分なりに一生懸命に働きました。
時には2ヶ月休まずに働いたこともありました。
(労基の話はここでは置いておきます。そもそも自分でやろうと思ってしたことです。)
 
頑張っていたこともあり、社内で少し自分の存在感が増してきていたと思います。
会社の中核にあたる方針などを耳にすることも増えてきました。
そこで、表には出ない会社の人材に関する方針を知りました。
それは、「人材は若い人間で循環させる」というものでした。
つまり、ほとんどの従業員はある程度の年齢になったら、会社としては不要になるという意味です。
 
余談ですが、僕は決してこの方針を非難するつもりはありません。
その考えも立派な経営戦略の一つだと思います。
会社を存続させていくための正解の選択肢だと思います。
 
ただ、やはり当時の僕は、一生懸命に働いていただけに大きなショックを受けました。
裏切られたような気持ちになりました。
おそらく、若い自分が抱いていた働くことの恐怖は、この裏切りの部分も一つの要素としてあったんだと思います。
 
それから紆余曲折あり、キャリアコンサルタントの資格を取りました。
当時は、自分のしている教育分野の仕事に役立つと考えていました。
 
しかし、キャリアについて学び、過去の自分の経験や体験について振り返る中でだんだんと
「人を大切にする社会にしていきたい」
という気持ちが芽生えてきました。
 
そして、人を大切にする社会を実現するためには何が必要だろうと考え、「やはり人事の仕事が何より重要」だと至極当たり前の結論に至りました。
次に「では、人事の最も効果的なあり方はどんなものだろう」と考えました。
 
その結果2つの条件に結論付けられました。
それは
  1. 働く人誰もが人事を利用できること
  1. 人事が客観的な立場の人間であること
という2つの条件です。
 
それぞれについて少し説明をしたいと思います。
まず1番ですが、
特に中小企業がこれに当てはまるかと思いますが、そもそも社内に人事がないという現状があります。
それでは、一体誰が従業員の悩みに親身になって耳を傾け、誰が従業員を教育し、応援し、支えるのかと。
だからまず大前提として、人事が近くにいないと働く人を大切にするなんてできる訳が無いという結論になりました。
なので、働く人誰もが人事を利用できることが重要で、その環境、仕組みを作っていかなければならないと思いました。
 
次に2番ですが、
人事は主な仕事に、「従業員の評価」という仕事があります。
では、自分のことを評価するのが仕事の人間を相手に、悩みや会社の改善点や不満な点を心から信頼して打ち明けられるでしょうか。
僕はできないと思いました。できる訳が無いと思いました。
きっと僕なら、「不満を漏らしたら、きっとやる気や忠誠心がない人間だと思われる」と思います。もしくは「そうだね」と言ってそのまま流されると思うと思います。
だから、不満があっても「大丈夫です」と伝えて、限界になったら退社するという選択肢になると思います。
人事の人間には「なんで相談してくれなかったんだ」と言われるかもしれません。
でも、相談しても「頑張ってやっていくしかない」と言われて終わるのではないか、という考えが頭をよぎった時点でやはり打ち明けるのは難しいのではないかと思います。
では、今度は逆の立場で考えてみます。
人事サイドとしても、あくまでその会社の従業員です。できないことがある。
自分の上司が決めたルールに対し、いくら従業員の不満があったからと言って、それを変えて下さいとは言いにくい。
もちろん中には言える人事の方がいるのは百も承知です。そういう方は優秀な人事の方だと思います。
ただそういった発言をすることで、上司から煙たがられるかもしれないというのはまた別の話になります。正論がいつも正しいとは限らない。
だから結局、社内にいる限り人事はしがらみに苦しみ、なかなか心から従業員の話を聞くことができないという事になる。
だったらいっそのこと、社内ではなく、社外の第三者の立場の人間が人事をするのが一番理にかなっていると考えるようになりました。
つまり、客観的な立場の人間が人事をやるのが最も効果的だという結論に至りました。
 
これら2つの条件を実現できる形として、ソトジンジを作りました。
企業サイドとしては、特に中小企業においては、人事の為に人を雇用するのはコスト面で難しいですし、その雇用した人間が人事をうまくやっていけるという保証もない。
勉強させようと思ったらさらにコストがかかるし、それでもダメな場合に辞めさせるわけにもいかない。
その点、人事の外部委託であるソトジンジなら、必要な人事の部分を必要な分だけ活用できる。
必要な分しか使わないから無駄なコストもかからない。
だから多くの企業さんに使ってもらえる。多くの人が人事を利用できる。
ソトジンジは皆キャリアコンサルタントで構成されているから、スタートの時点で専門的な知識や技術を持っていて、一から勉強させるコストもかからない。
雇用じゃないから、不要になればいつでも止めることができる。
企業側にとって多くのメリットがあると思います。
そして、客観的な立場だから、心から親身になって従業員の話を聞けますし従業員も気兼ねなく話しができ、社内の不満に関してもシンプルに事実ベースとして会社にフィードバックできる。
上司も部下もないから、上司の方とも純粋に支援する立場で、上司が決めたルールの改善点を一緒に考えていける。その上司がどんな考えや思いでそのルールを作ったのかも「ひと対ひと」で先入観なく聞くことができる。その思いを尊重して、それまで以上に会社にフィットする形を一緒に模索していける。
これこそ人事として最も理想的な形だと考えました。
 
繰り返しになりますが、僕は社会を今よりももっと人を大切にする社会にしたいと考えています。
人間にとって働いている期間はとても長いです。人生の大部分と言ってもいいかもしれません。
そんな長い期間付き合っていく仕事を、若い方達に「やりたくない」と思って欲しくない。
「やりたくない」と思わせてしまうような社会にしたくないと思います。
一人の大人として、これからを担う若い方々に精一杯のことをしてあげたいと感じています。
働くことに希望を持ってもらえるようにしてあげたいと思っています。
 
それを形にしたものがソトジンジです。
僕には若い方々の為にしてあげられることはこれしか思いつきませんでした。
なので、僕は全身全霊ソトジンジを多くの方に利用してもらえるように頑張りたいと思います。
そしていつか若い方々が「働くことが楽しみだ」と言ってもらえる社会を実現したいと思っています。
 
以上が、僕がソトジンジを始めようと思った経緯です。
こんな長い駄文を最後まで読んでくださりありがとうございました。